ごめんね。

小学校2年生のHちゃん。
先週は発表会の後だったので、レッスンはお休みにしていたので、今日からまた来てくれました♪

「Hちゃん、こんにちは💖発表会の日はお疲れ様でした💕」
と声をかけると、
「H、泣いた…」
と言うのです。

「えっ?えっ??いつ?いつ、どこで泣いたの??」と私。
「ステージの上じゃないよね?えっ?ママが待っている席に帰った時に泣いたの?」

「うん…。」


発表会ではHちゃんは、2曲の演奏を披露してくれました。
2曲目に演奏したのは、Hちゃんが大好きな曲「うみ」です。
みなさまご存じの、あの「うーみーはーひろいーなー大きいなー♪」の「うみ」です。
夏だし、いいねー♪と、選曲をする時に2人で話しながら決めました。

その大好きな「うみ」の演奏の時に、左手の音が「ソ」のところを、どうしても「レ」と弾いてしまって、その後の続きが分からなくなってしまいました。

レッスンの時に話していた、もし、分からなくなった時はステージ裏から見守っている私の方を向き、目で私を呼んでね。という約束通り、私の方を向いてくれたので、Hちゃんのそばにかけ寄り、少しの間、演奏しているHちゃんの肩を支えていましたが、左手の「ソ」を指差して、Hちゃんが思い出した時点で、その後はもう、自分一人で演奏ができるので、またステージ裏に戻って見守りました。

演奏が終わり、真ん中でお辞儀をして、ステージの階段から客席におりて、ママが待っている客席に戻ったので、私は次に演奏する生徒さんの方に集中していました。


「Hちゃん、悔しくて涙が出たの?」
「うん」
「そうだよね、練習やレッスンの時に出来ていたから、悔しかったよね」
「うん」
「でも、悔しくて涙が出るって、素晴らしいことだと思う。
それだけ、練習を頑張って来たから、悔しいっていう気持ちになれたんだと思うよ。
Hちゃん、すごいよ💕また、来年も頑張ろうね♪」
「うん!!」

レッスンではこう話しましたし、
本当にそう思っていますが、
その時のHちゃんのことを思うと、
「あの後、泣いてたんだ…」と思うと、胸が締め付けられました。
もし、泣いてる事がわかっていても、客席に行くことは出来ないけれど、その時のHちゃんをぎゅーーーって
抱きしめてあげたかったなぁ…。
ぎゅーーーって出来なくてごめんね。

生徒さんひとりひとり、発表会のエピソードは全員分ありますが、本当に、発表会って、すごく成長できるし、
ひとりひとりの心の中がすごく現れていて、胸がグッと熱くなったり、胸が締め付けられたり、感動で涙が出たり、毎回なんとも言えない気持ちになります。

今回はコロナ禍により、3年ぶりの発表会でしたが、
やはり、発表会は大事ですね。
また来年、開催したいと思います♪