前打音という名の装飾音符

6年生の女の子、Yちゃん。
「バーナム」、「ツェルニー」、「ブルグミュラー」という3つの教材を使って、頑張っています。

Yちゃんは、
どんな風(リズム)に弾けばよいのか、
テンポはどれくらいなのか、など、
分からないことがあったら、レッスンの時に自分が納得いくまで全部質問してくれます。

今週のレッスンは、「ツェルニー」も、「ブルグミュラー」も、「前打音」という「装飾音符」がたくさん出て来る練習曲でした。
装飾音符って、なくてもメロディーは成り立つし、全くおかしくないのだけれど、
装飾音符があると、メロディーがとっても引き立ちます。
そういうわけで、レッスンでは、生徒さんみなさんに、
まず、装飾音符がついていない場合と、ついた場合の両方で弾いてもらって、装飾音符がいかに素敵な効果をもたらしてくれているのかということを理解してもらっています。
「音符」の前に、「装飾」という言葉が付いているくらいだから、素敵に決まってますよね♪

今回は、「前打音」という装飾音符のレッスンでした。
1拍目に前打音がついている場合、通常、右手の前打音を先に入れて、その後の主である音符と左手の1拍目の音を揃えて弾くという演奏法が多く用いられていると思うのですが、今回は2曲とも右手の前打音と左手の1拍目を揃えて弾くという演奏の練習をしました。

楽譜の前の方や後の方に、曲の解説や演奏技法、作曲者の考えなどが書かれている事が多いので、
ただ楽譜をみて練習するだけでなく、
そういう所にも目を通してみると面白いですよ♪

また、楽譜はいろいろな出版社から出版されていて、同じ作曲家の楽譜でも、いくつもありますので、
いろいろな楽譜を見比べて、違いを見つけるのが楽しいですね。
「ブルグミュラー」でも、スラーや指番号など、出版社によって違っています。
生徒さんと一緒に見比べて研究するのが、私の楽しみです♪

先程の右手の「前打音」ですが、
Yちゃんと一緒に、今回の2曲を
左手の1拍目と揃えて演奏してみたところ、
先に「前打音」を入れて演奏した場合より、
柔らかい感じになりました。
柔らかくて、優しい感じという印象でした。
先に入れた場合だと、主となる音符に少しアクセントがつくような感じになって、強くて凛々しい印象です。

Yちゃんも両方の演奏法で弾いてみて、納得していたようです♪
これから練習をして、どんな風に仕上がるか楽しみです。
一緒に頑張りましょうね。